心が弱めな若手SE(仮)のあれこれ

平穏な人生の運用管理

言わないことが優しさか。穏やかな自己主張「アサーション」

 

あけましておめでとうございます。すーです。

お正月に風邪を引いてしまい、高熱が出て完全にノックダウンしてました。


さて、気を取り直して今年も自分たち皆んなにとって、有益なお話しができるよう頑張るので引き続きよろしくお願いします!


今回はアサーションについて。

 

★目次


前回の記事を受けて、、

myans.hatenablog.com

 

嫌な誘いを断るときは「毅然とした態度で」と結論づけた相方だが、これついて本人と一度話したことがある。

「あんまり、やりすぎると印象悪くなるからやめた方がいいよ」と夫に忠告されたとかどうとか。

毅然とした態度で断ることは、察しの悪いセクハラ上司に対しては正解。

しかし、勇気を出して飲みに誘ってくれた後輩に訳あって断らなきゃ行けない時は?「無理なものは無理なんです」って告げるのってやっぱ酷だし、言う方も気が引けるよね。


というわけで、セクハラ上司にも(?!)気遣い後輩にも、どんな相手にも通用する

相手を不快にさせない自己主張アサーションの出番です。

 

言わないことが優しさか


アサーション」の話を始める前に、みなさんの中に"思い込み"がないか一度確認させてください。

言わない=優しさ

この方程式は成り立つのか。

相手の嫌なところに目を瞑ってあげている。それは自分の寛大さがあって成り立つもの。だから、言わないのは優しさである。

その考えも、一理あるかもしれない。私もかつては同じような考えを持っていたことがある。

 

でも、相手の目線に立って考えみたら?

相手に、自分の無意識でやっていた嫌な部分を指摘されずに、勝手に不満を溜め込まれて、「嫌な人・苦手な人」のレッテルを勝手に貼られたとしたら?

申し訳ないと思うし、自分の悪い癖だったら治したいと思いませんか。

 

相手の嫌な部分や、自分の意思を言わない人の深層心理には、「自分が悪者になりたくない(悪いのは、嫌なことをしてきた相手だけ)」「言って嫌われたくない(嫌われていいのは、嫌なことをしてくる相手だけ)」っていう自己防衛から来る「弱さ」があるのだ。つまり、自分が可愛くて可愛くてしょうがないんだよね。

 

というように「言わないこと」は、相手を思っているようで、実はめちゃくちゃ自己中なことに気付いたんです。

耳が痛い話かもしれないけど、あえて強めの言葉を使ったよ。


本当の意味で「優しい人」になりたいのであれば、上手に相手に伝えてあげよう。

自分の中で、相手の嫌なところを溜め込んで勝手に悪者扱いなんてせずに、

伝えることで歩み寄れる機会を捨てないで!!

アサーションって知ってる?

先ほど、言わないことが必ずしも優しさにならないことを話しました。

言いにくいけど、伝えた方がお互いのためになることを伝える時に取り入れたいのが「アサーション」。

アサーション」とは、コミュニケーションにおいて伝える内容そのものでなく、上手に自己主張するときの伝え方のことです。WhatではなくHowのこと。

ちなみに、これから出てくる「アサーティブ」という表現はアサーションの形容詞。上手な自己主張ができている状態のことを表す。

アサーションのメリット

仕事上でのコミュニケーションが円滑になる

毎日顔を合わせる相手と程よい距離感で、良好な関係を築けられる。ビジネスの場面では、自分の意見を率直に伝えられるようになり、こちらが不利にならない方向に持っていける。

パートナーとの良好な関係が築ける

相手の嫌な部分を上手く伝えられるようになると、長期的に安定した関係を構築できる

「感情的な言葉のぶつけ合い」や、その逆にある「両者の痩せ我慢が故のすれ違い」を回避し、建設的でポジティブな会話ができるので、より強固かつ信頼し合える関係になれる。

家族や親子間などの衝突を回避できる

パートナー同様、親しい間柄だからこそ礼儀を忘れがちなもの。相手の目線にも立ったアサーティブなコミュニケーションで、相手も素直に受け入れやすくなる

 


つまり、アサーティブな会話ができる人ってめちゃくちゃ人に好かれるんですね。

そして、何より本人がストレスを溜めないため、本人含めて周りも幸せ。

 

身近にそんな人はいますか?

 

みんなが知ってる人で例に挙げると、

ドラえもんの「しずかちゃん」アサーションの達人と言われてるよ。

 

コミュニケーション3つのパターン

コミュニケーションにおいて、3つの自己主張パターンがある。

  • アグレッシブ(攻撃型)
  • ノンアグレッシブ(非主張型)
  • アサーティブ(攻撃的型と非主張型の中間)

あなたがどのタイプに属するか、考えながら次のシチュエーションを想像してください。

 

また以下のような、マトリクス図を用意しました。(ネットにあったものを自分で書き替えました。参考はこちら

 

 

Case:あなたは、ペンを忘れてしまいました。

提出物にすぐさまサインをしなければいけません。近くにいたAさんが「そこにあるペン僕も使ったから、一瞬だけだし使っちゃいな〜」と言うので、やむなく無断で借用することに。。しかし、そこでペンの持ち主が現れました。

アグレッシブな人(攻撃型) ジャイアンの場合

 「おい!勝手に人のもの使うなよ!」

「これは形見でもらった超貴重なペンなんだぞ。使った分のインクを弁償しろ!」

 あなたがずぐ謝りつつも、ここでAさんに提案されて借りたことを伝えます。

「そんなの知らねえよ。使ったのは事実だろ!責任取れ!」

というように、相手の状況を理解しようとしたり、貴重なものを野放しにしていた自分の否を認めたりせず、一方的な自己主張をする人がアグレッシブ型になります。

マトリクス図ではこの位置になります。

自分尊重の主張型です。

 

ノンアサーティブな人(非主張型)のび太の場合

「…(あー、それ僕の大事なじいちゃんの形見のペン...)」

「…(なんで勝手に使うんだよ。でも僕もあんなところに置いてたのが悪いしなぁ。馬鹿なことしたなぁ…)」

「…(でもやっぱり、大事にしてたのに勝手に使われて悲しい。てかムカつく)」

言いたいことはあるのに、自分の中で溜め込んでしまう。

相手に不満があり、さらには自分に対して嫌悪感を人知れず抱いている状態。
マトリクス図ではどうなるでしょう。

これかな?

いいえ。

ネット上にあったマトリクスでは上記の通りでしたが、私はこうだと思う。



自分も相手も尊重しないし、主張しない。

なぜなら最初にお伝えした通り、言わないと相手は気付かず、弁解の余地もないまま。一方的に相手が嫌な人に思えてきて終わってしまう。

それに加えて自己否定もしているため、相手のことも自分のことも蔑ろにしている状態。

アサーティブな人(攻撃型と非主張型の中間)しずかちゃんの場合

「あら。これは大事なおばあちゃんからもらった形見のペンだったの。」

「今度からペンを借りたいときは言って欲しいな。そしたら別のを貸すから。」

”ごめんなさい。でも、急いでたし、Aさんも使ってたからつい勝手に使ってしまった、、”と伝えると

「そうだったのね。そしたらAさんにも伝えておくよ。今回は、こんなところに置いてしまった私の不注意もあったし、わかってくれたらいいんだよ」

 

しずかちゃんのマトリクスの位置はどこでしょう

相手尊重で、言える人?

いえ、私はこうしました。

相手と自分を尊重できる主張する人


自分の気持ちを相手にしっかりと伝えることで、心の中のわだかまりを解消し、相手には弁解の余地を与えている。

相手も自分もハッピーになれるのだ。

 

そういうわけで、しずかちゃんはモテるんです。老若男女犬猫ロボット全方位から。

 

以上、3つの自己主張パターンについてご理解いただけたでしょうか。

 

この記事のまとめ

  • 「言わないこと」が必ずしも優しさにはならない。本当の優しい人(良好な関係を築こうとする人)は、相手が不快にならない言い方で伝えられる人
  • 3つの自己主張パターンがある。
    • アグレッシブ(ジャイアン)は自分尊重で主張する人<攻撃中心>
    • ノンアサーティブ(のび太)は自分尊重で主張しない人<自己防衛中心>
    • アサーティブ(しずか)は自分と相手を尊重し主張する人<主張と自己防衛のバランス>

ちょっと長くなってしまったので、アサーションの実践編「アサーショントレーニング」についてはこちら↓

 

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